リーフ鍼灸整骨院
保険・補償弁護士監修

整骨院での交通事故施術が0円の仕組み|自賠責保険適用の条件

なぜ整骨院での施術費が0円になるのか?自賠責保険の適用条件と手続きの流れを、図解付きでわかりやすく解説します。

公開: 2026.02.204分で読めます
執筆: 山田 太郎院長 監修: 伊藤 洋介弁護士
整骨院での交通事故施術が0円の仕組み|自賠責保険適用の条件

なぜ整骨院の交通事故施術は窓口負担0円なのか

『交通事故の施術は窓口負担0円』と聞いて、本当に無料なのか不安に思う方は多いでしょう。実は仕組みはシンプルで、自賠責保険(強制加入保険)が施術費を直接支払うため、患者さんの自己負担が発生しないのです。本記事では、その仕組みと適用条件、手続きの流れを図解とともに解説します。

自賠責保険が補償する5つの内容

自賠責保険は『被害者救済』を目的とした強制加入保険で、すべての自動車・バイクに加入が義務づけられています。被害者は加害者の自賠責保険から、以下の補償を受けることができます。

  • 治療費・施術費(病院・整骨院ともに)
  • 入通院慰謝料(1日4,300円)
  • 休業損害(1日5,700円〜、収入により増額)
  • 通院交通費(タクシー代も条件付きで対象)
  • 後遺障害慰謝料(後遺症が残った場合)

施術費0円が適用される3つの条件

条件1:人身事故扱いになっていること

警察に『人身事故』として届け出ていることが大前提です。物損事故扱いのままだと自賠責保険が適用されません。事故直後に物損扱いになってしまった場合でも、医師の診断書を持って警察署で人身事故への切り替えを申請しましょう。事故から10日以内が望ましいです。

条件2:自賠責保険の対象範囲内であること

自賠責保険には限度額があります:傷害部分は120万円まで、後遺障害は等級により最大4,000万円、死亡は3,000万円。傷害部分の120万円を超えた場合は、加害者の任意保険または被害者自身の人身傷害保険から支払われるため、いずれの場合も患者の自己負担は発生しません。

条件3:医師の同意または指示があること

整骨院での施術費を自賠責で支払ってもらうには、医師による『施術同意書』もしくは『整骨院通院の指示』があることが望ましいとされています。一部の保険会社では同意書を要求するケースもあるため、整形外科の主治医に相談して書面を取得しておくと、後々のトラブルを避けられます。

⚠ 物損事故のままでは自賠責が適用されず、施術費は自己負担になります。必ず人身事故への切り替え手続きをしてください。

0円施術の手続きフロー

  • 1. 事故発生 → 警察に通報(110番)
  • 2. 病院(整形外科)受診 → 診断書取得
  • 3. 警察に人身事故として届出(または切り替え申請)
  • 4. 相手の任意保険会社へ『●●整骨院に通院します』と連絡
  • 5. 整骨院で施術開始(窓口で『交通事故』と伝えるだけ)
  • 6. 施術費は当院から直接、相手保険会社に請求

知らないと損する3つの注意点

① 治療打ち切りに惑わされない

保険会社から『3か月で打ち切ります』と言われることがあります。これは保険会社の支払い基準であって、症状が残っている限り治療継続の権利があります。打ち切られた場合は健康保険を使って通院を継続し、後の示談交渉で取り戻すことが可能です。

② 整形外科との併用を必須に

整骨院だけの通院では医師の診断書がなく、後遺障害認定で不利になります。月1回以上は整形外科を受診し、症状経過を医学的に記録してもらいましょう。

③ 症状固定のタイミングは慎重に

症状固定(これ以上治療しても改善しないと判断される時点)になると、それ以降の治療費は自賠責から出ません。残った症状は後遺障害として等級認定を申請する流れになります。医師と相談し、十分な治療を受けた上で判断しましょう。

Q

自分にも過失がある場合でも0円ですか?

A

被害者側の過失が7割未満であれば、自賠責からは満額補償されます。7割以上だと2〜5割減額されますが、それでも全額自己負担になることはほぼありません。

Q

健康保険は使えますか?

A

使えます。自賠責の120万円枠を超えそうな場合や、過失割合に争いがある場合は、健康保険を使うほうが結果的に有利になることがあります。整骨院は『第三者行為による傷病届』を健保組合に提出する必要があります。

Q

自分の保険を使うと等級が下がりますか?

A

『人身傷害保険』『弁護士費用特約』『搭乗者傷害保険』は使っても等級ダウンしません。一方『車両保険』『対人賠償保険』は等級ダウン対象です。被害者が加害者の保険を使う分には等級に影響しません。

参考情報

  1. 自動車損害賠償保障法
  2. 国土交通省『自賠責保険ポータルサイト』
  3. https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibaiseki.html

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この記事の執筆者・監修者

執筆

山田 太郎

柔道整復師・日本スポーツ協会AT

リーフ鍼灸整骨院グループの院長として、交通事故施術のプロトコル設計と若手スタッフの教育を担当。年間多数の重症ケースを担当。

医療監修

伊藤 洋介

弁護士(東京弁護士会所属)

交通事故案件を中心に被害者側の損害賠償請求を担当。自賠責保険・任意保険の実務に精通し、当コラムの法的正確性を監修。

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